事実と違いも…映画『Fukushima 50』に賛否

2020年3月6日に公開された福島第一原子力発電所の事故を描いた映画『Fukushima 50(フクシマ フィフティ)』についてその概要と評価点、総理を中心とした人物や、事実の描写についての批判などをまとめています。
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福島第一原子力発電所の事故を描いた映画『Fukushima 50』が公開

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福島第一原子力発電所の事故を描いた映画『Fukushima 50』(若松節朗監督)が3月6日公開される。

出典 映画『Fukushima 50』はなぜこんな「事実の加工」をしたのか?(中川 右介) | 現代ビジネス | 講談社(1/5)

2011年3月11日に発生した東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所の事故で、未曾有の事態を防ごうと現場に留まり奮闘し続けた人々の知られざる姿を描いたヒューマンドラマ。

出典 Fukushima 50 : 作品情報 – 映画.com

想像を超える被害をもたらした原発事故の現場に残り、世界のメディアから“Fukushima 50”と呼ばれた地元福島県出身の作業員たちが、愛する家族と日本を守るために死を覚悟して立ち向かう姿が展開していく。

出典 『Fukushima 50』はどのように作られた?細部まで忠実に再現された、事故当時の“真実”【前編】 – 映画 Movie Walker

映画『Fukushima 50』(フクシマフィフティ)予告編

「よく出来ている」と震災当時の再現度に評価

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金も時間もかけている。津波はCG。福島第一原発もリアルに再現。原発内もよく出てきている。事故のことも、とてもよく調べて再現。

出典 Fukushima50ーよく出来ているが、誘導されてしまう危険性?:原発事故の悲劇を描いた映画「朝日のあたる家」監督日記:SSブログ

それでいて専門知識がなくても分かる表現。退屈させないスピーディな展開。感動の場面もある。俳優も熱演。

出典 Fukushima50ーよく出来ているが、誘導されてしまう危険性?:原発事故の悲劇を描いた映画「朝日のあたる家」監督日記:SSブログ

凄まじい事故だということ、原発内部の構造がよく分かる。そして、現場の職員たちの危機感もよく伝わってきた。よくぞ、日本は無事だったと思う。

出典 映画『Fukushima 50』はなぜこんな「事実の加工」をしたのか?(中川 右介) | 現代ビジネス | 講談社(1/5)

一方で…一部の人物の描き方に違和感…?

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全てがよく出来ているのだが、色々と疑問が残る。ひっかかるものがある。

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吉田所長も東電も実名で出てくる。ただ、あるべき事実で描かれていないものがある。ここは難しい。その事実を描くのも描かないのも作家の選択。だが、その事実を描かないことで意味が違ってしまうことがある。その代表が菅直人総理。

出典 Fukushima50ーよく出来ているが、誘導されてしまう危険性?:原発事故の悲劇を描いた映画「朝日のあたる家」監督日記:SSブログ

この映画での「総理」は、かなり浮いている。彼だけが熱くなり、ヒステリックにわめきちらしている。

出典 映画『Fukushima 50』はなぜこんな「事実の加工」をしたのか?(中川 右介) | 現代ビジネス | 講談社(1/5)

「総理大臣」の描き方は、何か意図的に「事実」を歪曲、あるいは無視している。

出典 映画『Fukushima 50』はなぜこんな「事実の加工」をしたのか?(中川 右介) | 現代ビジネス | 講談社(2/5)

映画では官邸が邪魔ばかり、東電本社は翻弄。現場は大混乱という描き方。だが、当時、東電は官邸に情報を上げず、そのことで総理は苛立ち、現場に乗り込んだ。その辺の背景も描かれていない。

出典 Fukushima50ーよく出来ているが、誘導されてしまう危険性?:原発事故の悲劇を描いた映画「朝日のあたる家」監督日記:SSブログ

巧妙なことに、この映画の配役表では、佐野史郎が演じているのは「内閣総理大臣」であって、「菅直人」ではない。万一、抗議されても、「あくまで『総理大臣』であって、『菅直人』を演じたのではない」と言い逃れできるようになっている。

出典 映画『Fukushima 50』はなぜこんな「事実の加工」をしたのか?(中川 右介) | 現代ビジネス | 講談社(2/5)

また、「総理大臣」以下の政治家や関係者も「内閣官房長官」「経済産業大臣」「原子力安全委員会委員長」「原子力安全・保安院院長」などは、役職名として登場するだけで、個人の名はない。

出典 映画『Fukushima 50』はなぜこんな「事実の加工」をしたのか?(中川 右介) | 現代ビジネス | 講談社(3/5)

観客は、吉田所長という人物が実名で登場するので、この映画はすべて「事実」に基づいていると思うだろう。だが、映画は、官邸側の人物を実在の人物として描くことから逃げている。

出典 映画『Fukushima 50』はなぜこんな「事実の加工」をしたのか?(中川 右介) | 現代ビジネス | 講談社(3/5)

この映画は門田氏の原作をもとにし、東電側には改めて取材しているようだが、菅首相サイドには取材していない。

出典 映画『Fukushima 50』はなぜこんな「事実の加工」をしたのか?(中川 右介) | 現代ビジネス | 講談社(5/5)

事実と異なる点も…

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東電、吉田所長は、実名で登場する。誰がどう見てもノンフィクション。。日時、時間も正確だ。が、ベントが遅れる原因を「総理が福1を訪れたから」と描いている。

出典 映画「Fukushima50」=結局「東電は日本を救った英雄」と言う映画なの?:原発事故の悲劇を描いた映画「朝日のあたる家」監督日記:SSブログ

これは当時流されたデマであり、事実ではない。のちの裁判でも確認されている。なのに、そのデマを否定せず事実のように描いている。

出典 映画「Fukushima50」=結局「東電は日本を救った英雄」と言う映画なの?:原発事故の悲劇を描いた映画「朝日のあたる家」監督日記:SSブログ

総理の視察とベントの遅れとの因果関係は、何種類も出た事故調査委員会の報告書で否定されている。遅れたのは、手動でやらなければならず、準備に時間がかかったからで、これはこの映画でも詳しく描かれている。

出典 映画『Fukushima 50』はなぜこんな「事実の加工」をしたのか?(中川 右介) | 現代ビジネス | 講談社(4/5)

さらに炉心を冷やすために塩水を使うのを止めようとしたのは「官邸の指示」と映画では描いているが、実際は「東電本社の指示」。塩水を入れると2度と使えなくなるからという理由。「官邸の指示」も当時流れたデマ。これも事実として描く。

出典 映画「Fukushima50」=結局「東電は日本を救った英雄」と言う映画なの?:原発事故の悲劇を描いた映画「朝日のあたる家」監督日記:SSブログ

それをこの映画でしていいのか? 映画冒頭に「真実の物語」とテロップを出し、エンディングに「この映画はフィクションであり、登場する人物は架空のものです」とは出さない。吉田所長も、東電も実名。つまり、全て真実ーノンフィクションということだよね?そんな作品で事実でないこと。嘘を描く?

出典 原発事故の悲劇を描いた映画「朝日のあたる家」監督日記:SSブログ

ハッピーエンド的な終わり方にも賛否

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この映画だけ見ると「彼らの活躍で原発事故は終息した!」という印象を持つ。実際は今も事故は続き、放射能を出し続け、近所の人たちは家に帰れないでいる。放射能被害も出てる。その部分は全く描かず、日本を救ったヒーローであるかのようなエンディング。

出典 Fukushima50ーよく出来ているが、誘導されてしまう危険性?:原発事故の悲劇を描いた映画「朝日のあたる家」監督日記:SSブログ

事故はまだ続いている。被害も増えている。終息まであと何万年かかるのか? 今も故郷に帰れない人が数多くいる。自殺した人もいる。それどころかまだ線量の高い地区に帰れと言われる人たちもいる。数多くの悲劇が続いているのに、それらは描かれていない。

出典 映画「Fukushima50」なぜ、原発映画なのに多額の製作費が集まり、豪華キャストを実現できたのか?=東電を賞賛する作品だから!:原発事故の悲劇を描いた映画「朝日のあたる家」監督日記:SSブログ

この映画のテーマは「東電の皆さん。日本を救ってくれて感謝。これからも頑張ってくださいね。原発はもう安心ですよね」ということを伝えたいのではないか?と思えるほど。だから、原子力ムラも、原発推進の現政権も、圧力をかけない。

出典 映画「Fukushima50」なぜ、原発映画なのに多額の製作費が集まり、豪華キャストを実現できたのか?=東電を賞賛する作品だから!:原発事故の悲劇を描いた映画「朝日のあたる家」監督日記:SSブログ

映画は臨場感があって感動的で良かったですが、色んな疑問はまだまだ解決されておらず、モヤモヤは残ったままです。

出典 「いやいや、ハッピーエンドにするのは違うんちゃう?」Fukushima 50 リオウリオウさんの映画レビュー(感想・評価) – 映画.com

「原発はやはり危険」「やめるべきだ」とのメッセージもない。注意して見ないとヤバイ。

出典 映画「Fukushima50」ーよく出来ているが、誘導されてしまう危険性?:原発事故の悲劇を描いた映画「朝日のあたる家」監督日記:SSブログ

原作者の政治的なバイアスを指摘する声も

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本作の原作は、福島第一原発の関係者90人以上への取材をもとに綴られた、ジャーナリスト門田隆将のノンフィクション作品「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発」。

出典 『Fukushima 50』はどのように作られた?細部まで忠実に再現された、事故当時の“真実”【前編】 – 映画 Movie Walker

この原作では、ちゃんと「菅直人」として描かれている。実際、執筆にあたり、門田氏は菅直人元首相にも取材している。

出典 映画『Fukushima 50』はなぜこんな「事実の加工」をしたのか?(中川 右介) | 現代ビジネス | 講談社(3/5)

ほかならぬ原作者・門田隆将氏は、「“左翼界隈”の人達が(この映画に対して)罵声を浴びせている。日本人が余程嫌いなんだろう」などとツイートし、この映画が呼びおこしうる感情をみずから体現しておられます。

出典 『Fukushima 50』における「表現の主体」について|Toru Sano|note

菅直人元首相も映画を鑑賞

よくできた映画だ、と思いました。原発事故のすさまじさや、危険な現場で作業に当たった人たちの勇気と心情がよく表れていました。

出典 映画『Fukushima50』を見て | 菅直人公式ブログ 政治に市民常識を! Powered by Ameba

当時の総理として、吉田昌郎所長をはじめ現場の皆さんには、今でも尊敬と感謝の気持ちでいっぱいです。現場が最後まで頑張ってくれなければ、事故はさらに拡大し、日本が壊滅している可能性があったからです。

出典 映画『Fukushima50』を見て | 菅直人公式ブログ 政治に市民常識を! Powered by Ameba

映画では総理が「怒鳴る」場面があります。たしかにあの時、私もずいぶん大声を出した記憶があります。吉田所長が本店に対してテレビ会議で怒鳴る場面もあります。まさに「火事場」だったからです。

出典 映画『Fukushima50』を見て | 菅直人公式ブログ 政治に市民常識を! Powered by Ameba

『Fukushima50』は原発の現場を中心に描写した映画ですが、官邸を中心に描いた『太陽の蓋』という映画もあります。できれば両方を見ていただき、事故当時に何があったのか、さまざまな視点から考えていただきたいと思います。

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色々な視点から映画を観ることが大事

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原発事故の悲劇を描いた映画「朝日のあたる家」
山本太郎さん出演でも話題になった。

太田隆文監督作品。第3弾(2013)

出典 映画「朝日のあたる家」予告編ロングバージョンー 山本太郎さん出演でも話題になった。:原発事故の悲劇を描いた映画「朝日のあたる家」監督日記:SSブログ

映画『朝日のあたる家』予告編

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東日本大震災とその影響による福島第一原子力発電所事故が発生した2011年3月11日からの5日間を、北村有起哉演じる新聞記者・鍋島を中心に、首相官邸内で震災や原発事故の対応に追われる日本政府要人と東京や福島で暮らす市井の人々の姿に密着する

出典 太陽の蓋 – Wikipedia

【動画】映画『太陽の蓋』予告編

『Fukushima50』は上映中

映画「Fukushima 50」公式サイト|大ヒット上映中!

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参考リンク

映画『Fukushima 50』はなぜこんな「事実の加工」をしたのか?(中川 右介) | 現代ビジネス | 講談社(1/5)

映画『Fukushima50』を見て | 菅直人公式ブログ 政治に市民常識を! Powered by Ameba

『Fukushima 50』はどのように作られた?細部まで忠実に再現された、事故当時の“真実”【前編】 – 映画 Movie Walker

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Fukushima 50 : 作品情報 – 映画.com

太陽の蓋 – Wikipedia

映画「Fukushima 50」事実でないことを事実として描く=生前に吉田所長自身が否定したことまで!?:原発事故の悲劇を描いた映画「朝日のあたる家」監督日記:SSブログ

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