事実と違いも…映画『Fukushima 50』に賛否

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ハッピーエンド的な終わり方にも賛否

出典 photo-ac.com

この映画だけ見ると「彼らの活躍で原発事故は終息した!」という印象を持つ。実際は今も事故は続き、放射能を出し続け、近所の人たちは家に帰れないでいる。放射能被害も出てる。その部分は全く描かず、日本を救ったヒーローであるかのようなエンディング。

出典 Fukushima50ーよく出来ているが、誘導されてしまう危険性?

事故はまだ続いている。被害も増えている。終息まであと何万年かかるのか? 今も故郷に帰れない人が数多くいる。自殺した人もいる。それどころかまだ線量の高い地区に帰れと言われる人たちもいる。数多くの悲劇が続いているのに、それらは描かれていない。

出典 映画「Fukushima50」なぜ、原発映画なのに多額の製作費が集まり、豪華キャストを実現できたのか?

この映画のテーマは「東電の皆さん。日本を救ってくれて感謝。これからも頑張ってくださいね。原発はもう安心ですよね」ということを伝えたいのではないか?と思えるほど。だから、原子力ムラも、原発推進の現政権も、圧力をかけない。

出典 映画「Fukushima50」なぜ、原発映画なのに多額の製作費が集まり、豪華キャストを実現できたのか?

映画は臨場感があって感動的で良かったですが、色んな疑問はまだまだ解決されておらず、モヤモヤは残ったままです。

出典 リオウリオウさんの映画レビュー(感想・評価) - 映画.com

「原発はやはり危険」「やめるべきだ」とのメッセージもない。注意して見ないとヤバイ。

出典 映画「Fukushima50」ーよく出来ているが、誘導されてしまう危険性?

何度も言いますけれど、現場の覚悟は覚悟として、科学的に見て福島原発事故において人間のやったことで功を奏したことは一つもありません。津波の後原子炉は、人の手を離れて暴走し、人の手と無関係に自らを破壊して暴走を止めました。福島原発事故があそこで収束したのは徹頭徹尾偶然の物理現象です。

原作者の政治的なバイアスを指摘する声も

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本作の原作は、福島第一原発の関係者90人以上への取材をもとに綴られた、ジャーナリスト門田隆将のノンフィクション作品「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発」。

出典 映画 Movie Walker

この原作では、ちゃんと「菅直人」として描かれている。実際、執筆にあたり、門田氏は菅直人元首相にも取材している。

出典 映画『Fukushima 50』はなぜこんな「事実の加工」をしたのか?

ほかならぬ原作者・門田隆将氏は、「“左翼界隈”の人達が(この映画に対して)罵声を浴びせている。日本人が余程嫌いなんだろう」などとツイートし、この映画が呼びおこしうる感情をみずから体現しておられます。

出典 『Fukushima 50』における「表現の主体」について

へー『Fukushima 50』の原作者って安倍親衛隊メンバーの門田隆将だったのね。さもありなん。 pic.twitter.com/ytzdhHEw7a
映画「Fukushima50」の原作者は「ノンフィクション作家」の門田隆将氏だが、同氏の最近のツイートを見れば、彼がどんな政治的スタンスで物事を捉えているのかよくわかる。

「桜を見る会」の問題点は「参加者が1万8千人にまでなったことだけ」で、それすら「謝罪と見直し」をしたから問題ないという。 pic.twitter.com/E9scNKsqdQ
@TomoMachi 原作が #門田隆将 だというので、おそらくそのデマに正当性を与えることが映画の目的の一つだったのではと勘ぐる。このデマによって自公の菅内閣不信任が突き付けられた。しかしそのデマの背後に安倍晋三がいたことがあまり知られていない。菅内閣が海水注入を止めたというデマの発信者は安倍です。

菅直人元首相も映画を鑑賞

ブログに「映画『 #Fukushima50 』を見て」を投稿しました。リンクを追加して再送します。
ameblo.jp/n-kan-blog/ twitter.com/NaotoKan/statu…

よくできた映画だ、と思いました。原発事故のすさまじさや、危険な現場で作業に当たった人たちの勇気と心情がよく表れていました。

出典 菅直人公式ブログ 政治に市民常識を!

当時の総理として、吉田昌郎所長をはじめ現場の皆さんには、今でも尊敬と感謝の気持ちでいっぱいです。現場が最後まで頑張ってくれなければ、事故はさらに拡大し、日本が壊滅している可能性があったからです。

出典 菅直人公式ブログ 政治に市民常識を!

映画では総理が「怒鳴る」場面があります。たしかにあの時、私もずいぶん大声を出した記憶があります。吉田所長が本店に対してテレビ会議で怒鳴る場面もあります。まさに「火事場」だったからです。

出典 菅直人公式ブログ 政治に市民常識を!

『Fukushima50』は原発の現場を中心に描写した映画ですが、官邸を中心に描いた『太陽の蓋』という映画もあります。できれば両方を見ていただき、事故当時に何があったのか、さまざまな視点から考えていただきたいと思います。

出典 菅直人公式ブログ 政治に市民常識を!

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若い方からも理解していただき本当にありがとう。福島原発事故発生からの一週間、日本が壊滅するかどうかの瀬戸際と考えて発言し、行動しました。東電の現場をはじめ、現場で作業に当たった人達は本当に命をかけて頑張ってくれました。 twitter.com/Kamikaze0417_/…

色々な視点から映画を観ることが大事

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原発事故の悲劇を描いた映画「朝日のあたる家」
山本太郎さん出演でも話題になった。

太田隆文監督作品。第3弾(2013)

出典 映画「朝日のあたる家」予告編ロングバージョンー

映画『朝日のあたる家』予告編

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東日本大震災とその影響による福島第一原子力発電所事故が発生した2011年3月11日からの5日間を、北村有起哉演じる新聞記者・鍋島を中心に、首相官邸内で震災や原発事故の対応に追われる日本政府要人と東京や福島で暮らす市井の人々の姿に密着する

出典 太陽の蓋 - Wikipedia

【動画】映画『太陽の蓋』予告編

#Fukushima50』(SS/力作)

難点があっても観る意義のある力作。3.11の震災後の福島第一原発での死闘を俳優陣の熱演と超邦画級のVFX・セットで果敢に再現。高密度・高難度の話を、エンタメ性も加えつつ明快な演出・表現を武器に映像化した点は讃えたい。原作も読み、多角的な視点での深掘りを推奨。 pic.twitter.com/whmHdiXrxD

『Fukushima50』のDVD発売中

観る観ないは自由

でも、私は観て良かった。

吉田所長をはじめ
命がけで日本を守ってくれた皆さんにあらためてありがとうを伝えたい。

#フクシマフィフティ #Fukushima50 pic.twitter.com/VrxB8Gm5eS
佐藤浩市 (出演), 渡辺謙 (出演), 若松節朗 (監督)
北村有起哉 (出演), 袴田吉彦 (出演), 佐藤太 (監督)
並樹史朗 (出演), 斉藤とも子 (出演), 太田隆文 (監督)

参考リンク

映画『Fukushima 50』はなぜこんな「事実の加工」をしたのか?(中川 右介) | 現代ビジネス | 講談社(1/5)

映画『Fukushima50』を見て | 菅直人公式ブログ 政治に市民常識を! Powered by Ameba

『Fukushima 50』はどのように作られた?細部まで忠実に再現された、事故当時の“真実”【前編】 - 映画 Movie Walker

Fukushima50ーよく出来ているが、誘導されてしまう危険性?:原発事故の悲劇を描いた映画「朝日のあたる家」監督日記:SSブログ

映画「Fukushima50」なぜ、原発映画なのに多額の製作費が集まり、豪華キャストを実現できたのか?=東電を賞賛する作品だから!:原発事故の悲劇を描いた映画「朝日のあたる家」監督日記:SSブログ

映画「Fukushima50」=結局「東電は日本を救った英雄」と言う映画なの?:原発事故の悲劇を描いた映画「朝日のあたる家」監督日記:SSブログ

Fukushima 50 : 作品情報 - 映画.com

太陽の蓋 - Wikipedia

映画「Fukushima 50」事実でないことを事実として描く=生前に吉田所長自身が否定したことまで!?:原発事故の悲劇を描いた映画「朝日のあたる家」監督日記:SSブログ

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