大阪府のセブンイレブンオーナーの「時短営業」による本部との対立が話題になっている
本部から「24時間に戻さないと契約を解除する」と通告されている。
応じない場合、違約金約1700万円を請求された上、強制解約されてしまうという。
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※フランチャイズの仕組み
オーナーは契約によってセブンとして営業している
何があったのか?
大阪府にあるセブンイレブンのフランチャイズ(FC)加盟店が「24時間はもう限界」として、営業時間を短縮したことで、本部と対立していることがわかった。
この店舗は人手不足などを理由に、2月1日から午前1〜6時の営業をやめ「19時間営業」を開始。本部から「24時間に戻さないと契約を解除する」と通告されている。
応じない場合、違約金約1700万円を請求された上、強制解約されてしまうという。
24時間営業は大変
コンビニではスタッフを確保しづらい状況が続く。最低賃金は年々上昇しており、この傾向は今後ますます強くなると予想されている。加盟店の多くは家族経営だけに、松本さんのような事例は、ほかでも起こりうる問題だ。
「独立した事業者」ではあるが、コンビニオーナーには営業時間を決める自由がない。解約金や違約金が発生しうるためギリギリまで働き、「24時間年中無休」を支えなくてはならない。
松本さんがセブンと交わした契約では、24時間営業することになっている。その点で、時短営業は確かに契約違反と言える。
だからこそ、松本さんは妻が亡くなる前後から、本部に対して人手不足について救済を求めてきたし、時短営業について交渉してきた。
契約上は本部にも「経営上生じた諸問題の解決に協力」する義務がある。FC制度は、加盟店が看板やシステム、サポートを受ける代わりに、本部にチャージ(上納金)を払う仕組みだ。
たとえば、セブンHPには「加盟店への支援制度」として、「予期せぬ事態」が起きたとき、本部スタッフが応援に入る仕組みがあると書かれている。
しかし、このサポート制度は常に使えるわけではない。
オーナーの中には何度も断られ、親の通夜を途中で抜け出し、泣きながら勤務したという人もいる。
セブンHPによると、国内の店舗数は過去5年で5000店ほど増えている。人手不足に限らず、本部側がサポート環境を整えるのも大変だろう。
セブンイレブン側は強硬姿勢
セブンは2018年2月の福井豪雪で、安全性を確保できないとして、24時間営業の停止を何度も訴えたオーナーの求めを退けている。
このオーナーの妻は雪かきなどの疲労から緊急搬送され、オーナー自身も約50時間不眠で働くことになった。
なぜ24時間営業にこだわるのか。セブンは松本さんのように営業時間の見直しを求める店舗に対し、「社会的インフラだから」という旨の回答をしている
松本さんの件について、セブン側は「(時短営業の)是正とともに、クレームが多いため接客についての改善も申し入れている。一面として、クレームと人手不足がつながっている部分もあるのではないか」と回答した。
24時間営業については、「セーフティーステーションとして街の安心安全や、いつでも開いているという利便性を提供できている」と述べ、松本さんのほかに無許可で時短営業している店舗はないとコメントした。
大手3社では、ファミリーマートが2017年から、月10万円の補助金がなくなる代わりに時短営業できる「実験店」を導入している。
本部に入るお金が減るのなら、配分を改めるという考えもありえる。しかし、セブンに24時間営業を見直す気配はないようだ。
24時間営業ってそんな必要?
働く側はシフトあるといえど
基本キツイよね。
私はセブンが23-5時頃閉まってても
何も差し支えない🐰
セイコーマート「24時間営業?しなくていいしなくていい、この地域なら6時から24時でいい。あと元日は休むように。なんなら大晦日や三が日は短縮営業でもいいのよ」
何なのこの差。
多くのオーナーを縛るセブンの付属契約書では、24時間営業を「今日の実情に合わせ」たものだと規定している。24時間営業そのものが悪いわけではないが、ほぼ全店がいつも開いているという状態の持続可能性が問われ始めている。
2019/3/1 セブンが24時間営業の見直し実験へ・・・?
24時間営業をめぐって加盟店オーナーとの対立が起きていたセブン−イレブン・ジャパンが、24時間営業を見直す実験を始めることがわかりました。
セブン−イレブン・ジャパンは今月中旬から順次、東北から九州の直営店10店舗で、営業時間を午前7時から午後11時までに短縮する実験を始めます。
売上高や収益、来店客数などの変化を検証したうえで、全国2万店を超えるフランチャイズチェーン店舗でも導入するかを検討するということです。
本件での批判を受けて対応した形になります。
とはいえ単なるパフォーマンスとなる危険性も・・・
実験について、松本さんは「一歩前進したことは間違いない」と評価。ただし、実験対象が直営店のみになったことには「残念です」と話した。
「売上や物流などでは24時間が良いに決まっている。本部は失うものしかない。でも、疲弊したオーナーがやれば、(健康など)得るものも多い。そういう実験にしてほしかった。
『実験したけど、ダメでした』というパフォーマンスにならないことを願っています」
同社広報は、「24時間営業の見直しを前提にしたものではなく、社会の変化や今後の少子高齢化などを見越して、データを収集したい」と狙いを語った。
フランチャイズ加盟店について、原則24時間営業というスタンスは変わっていないという。
セブン側の姿勢に変化が現れることを願いたいものです。
セブン社長が交代→体制刷新へ
セブン&アイ・ホールディングスは3日、傘下のセブン―イレブン・ジャパンの古屋一樹社長(69)を退任させ、後任に永松文彦副社長(62)を昇格させる人事を固めた。
24時間営業を巡る古屋氏の加盟店対応の不備が要因で、トップ交代に発展。
セブン-イレブン・ジャパンの新たなトップは、24時間営業について、柔軟に対応する考えを示した。
参考リンク
セブンオーナー「過労死寸前」で時短営業…「契約解除」「1700万支払い」迫られる - 弁護士ドットコム
FCオーナー「パフォーマンスにしないで」 セブンの時短実験に注文 - 弁護士ドットコム
セブン‐イレブン・ジャパン、24時間営業の見直し実験へ|BIGLOBEニュース