ワイドショー『ゴゴスマ』でのヘイト発言で脚光を浴びる武田邦彦氏
8月27日のTBS系「ゴゴスマ」(CBC制作)での火曜日レギュラーのコメンテーター、武田邦彦・中部大学教授のコメント。
韓国を訪れた日本人女性が韓国人男性に暴行を受けた事件を扱った際、武田氏は「日本男子も韓国女性が入ってきたら暴行しにゃいかないからね」という発言をしたのです。
武田邦彦とは?
武田 邦彦は、日本の工学者、中部大学総合工学研究所特任教授。
芝浦工業大学工学部教授、名古屋大学大学院教授を経て、平成19年より中部大学教授。専門は資源材料工学、つまり化学分野である。
査読論文を書いているのは主にこの分野である。逆に他の分野での論文実績はほぼ無い。
2007年上旬から地球環境問題について自身の主張によるテレビ、ラジオ番組等のマスメディア露出や著書出版の機会が増えており、自身のウェブサイトでも情報発信している。それらについては議論が起こっている
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中部大学の特任教授で材料関連を専門とする工学者です。
しばしば疑似科学者(トンデモ/インチキ学者)としてその名が挙がる
地球温暖化問題、資源リサイクル問題、原子力発電問題などで、一般的な学説や社会的な常識とは異なる意見をテレビやWebサイト、書籍、ニコ生などで発表し、さまざまな議論を呼んでいるが、彼の発言の多くは科学的根拠に基づいていなかったり、過去の論文から自分に都合がいいフレーズを抜き取ってきただけであり、信頼性が殆どないことには留意しておきたい。
温暖化問題に関しては東北大学教授・明日香壽川らが、資源保護問題に関しては国際連合大学副学長・安井至が、『環ウソ』に関してはと学会会長・山本弘が著書『“環境問題のウソ”のウソ』などで批判している。
以降、武田氏の主張は引用文中に話者の明示が無い限り、引用文下部に「武田氏」と記します。
地球温暖化問題での主張
海面上昇に北極は関係しない
北極は、陸地が無く全て氷の塊である。北極の「氷床」(原文ママ:下の問題点を参照)はアルキメデスの原理があるから、海面水位の上下には関係がない。
武田氏
南極の氷は温暖化で増える
南極は、温暖化によって海水の温度が上がれば、より多くの水蒸気が発生し、それは雪となって南極に降り積もる。
武田氏
環境省は誤訳している
日本の環境省の環境白書は、20年にわたってIPCCの発表データを反対の方向に「誤訳」し、日本国民をミスリードしてきた
武田氏
反論
明日香壽川らは「“極地 (polar region)”に関する定義を“極地=南極大陸と北極海のみ”と解釈して論を進めているのが根本的な欠陥であり、すべての間違いがここに起因している」と指摘している。
また海に浮かんだ氷を「氷床」としているが、誤用である
IPCCや気象・気候学などの分野で用いられている定義では、極地は、北極海だけではなく、グリーンランド、北米大陸の一部(アラスカなど)、ユーラシア大陸の一部(シベリアなど)を含む。
海面上昇に関しては、「アルキメデスの原理が適用される氷」だけではなく、すべての「氷」が議論の対象となるべきであり、実際になっている。
IPCCの報告書に記述されていないことを「報告している」と述べており、明日香らは「率直に言って、この文章はかなり問題である」と指摘している。
環境白書の記述では、「気温の上昇は、海水の膨張、極地及び高山地の氷の融解を引き起こし、その結果として海面の上昇を招きます」とある。
明日香らは「「極地」という言葉を正確に把握する限りにおいて、極地の氷が海面上昇に与えるプラスの影響に関するIPCC と環境省との見解に齟齬はない」と、誤訳ではないとしている。
明日香らは、武田の説に代表される温暖化懐疑派の主張は根拠や出典があいまいなものや、すぐに間違いとわかるものが多く、また大部分の懐疑派は、気候科学や地球科学を専門とする研究者ではないとした上で、地球温暖化懐疑論を通説と平等に扱えば、地球温暖化懐疑論が専門家の間で大きな勢力となっている印象を視聴者に与える可能性があると指摘している。
資源・環境問題では出典の捏造・・・
武田は「ペットボトルの利用量は51万tなのに、再利用量は3万tである」と述べ、根拠として掲載したグラフの出典を「PETボトルリサイクル推進協議会」とした。
同協議会はこれに対し、「一切弊協議会のデータではなく、弊協議会の名前を騙った捏造データであります。」と抗議した。
これに対して武田は「国内で流通する再生品の量を調べた統計データがないので自分で推定するしかなかった。3万tが少なすぎるというのなら、国や関係団体は正確な量を調べてほしい」(中略)と言ったとされる
しかし、PETボトルリサイクル推進協議会の年次報告書には「指定法人での引き取り量と再商品化量の推移」と明確に記載されており、武田の「リサイクルされているPETボトルの量のデータが当時も今も公表されていない」との主張は事実に反する
武田はリサイクル量を計算する際に「(リサイクルによってできた)繊維はクズみたいなものだから」はずすなど、恣意的にリサイクル量を少なくしたと指摘されている。
喫煙率が減ると肺がんが増える?
つまりたばこと肺がんの関連性は無いのです、的な話を専門家の人が言った......的なツイートが先日出回ってきて、まあ色々と物議をかもす形となった。ただ、このグラフ、どこかで見たことがあるんだよね。
でも「専門家」って誰よ......ってことで精査を続けたところ。
twitter.com/zapa/status/63…
この類のガセ話が広まると、その内容の検証には時間がかかるし、それが正しいものか否かも分からないし、検証しても意味が無く空振りに終わることも多い。
せめて「専門家」の部分に武田氏の名前が上がっていれば、その時点で終了として断じることもできたんだけどね。むしろそうしないことで、流布を模索したのかもしれない。そう考えるとさらに事は悪質だよなあ......。
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「武田邦彦のホントの話。第94回 2021年8月27日放送」動画が次のサイトにupされています。
https://rumble.com/vm01la-942021827.html
ぜひ、この動画の48分~50分辺りの部分、ほんの2分ほどですので、視聴なさってみてください。非科学的(非論理的)な事を主張しているのに、「科学とは」とか、「〇〇は科学を知らない」とかおっしゃっています。ちょっと恥ずかしいですね。お気の毒様です。
御視聴いただくのが一番ですが、視聴なさってもどこが非論理的なのかわからないという方が(非常に大勢)いらっしゃるようです。よって、御参考までに以下、何故非論理的なのかについて解説いたします。
●7/7~8/3においてワクチンで死んだ人が360名。
●7/7~8/3においてコロナで死んだ人が334名。
と動画でおっしゃっています。そして、「ワクチンを打って死ぬ方がコロナで死ぬより多いから・・・何のためにワクチン打つんですか。コロナで死んだ方が少ないんだから。」と言っておられます。つまり、「コロナ死(334)<ワクチン死(360)」だからまずいと発言されています。これを”裏がえす”と、「コロナ死>ワクチン死」であれば、こうはおっしゃらなかったということになります。
さて、問題の根底にあるのは「ワクチンは意味があるのかないのかがよくわからない」です。そこで、今、ワクチンがまったく効果なしで人を死なせるだけだとします。その結果、例えば、
●コロナ死334名
●ワクチン死333名
が生じたとします。こういう状況なら、「コロナ死>ワクチン死」ですから、氏は冒頭のような発言はなさらなかったことになります。ところが、ワクチンは333名を殺しただけで何の意味もなかったのですから、こういう状況のときこそ、声を大きくして「何のためにワクチンを打つんじゃい!」と発言なさるべきなのです(がなさらなかったことになる)。・・・つまり、「コロナ死(334)」と「ワクチン死(360)」を比較してもまったく何もでてこないということなのです!。これぞ非科学的、頓珍漢という奴です。なのに、この二つの数字onlyから滔滔(トウトウ)と解説していらっしゃいます。それに、「科学とは・・・」とか、「〇〇は科学を知らない」とかの蘊蓄(ウンチク)を傾けておられるのが大花を添えています。本当にお気の毒です。お疲れだったのでしょう。
多くの「反武田サイト」では氏の見解や考え方を批判しています。しかし、そのようなものに対してはどうでも反対意見を並べ立てることができます。ところが、本件は、ロジックミスですので言い訳のしようがありません。